未来はワクワクできるのでしょうか?

ドラえもんの誕生日は2112年9月3日だそうで、
その日まで既に90年を切っています。
ひみつ道具と称されるハイテクノロジーな機器は、作中割りと明け透けに、
また庶民的に利用される事が多く、それが身近に未来のワクワク感を想起させてくれました。
今や二足走行に近いロボットが出てきており、生身の人よりAIとの会話を好む志向を明言する人もちらほらと出てくるなど、
いわゆるガワについての技術は、そう遠くない未来に完成の日の目を見そうです。
ひみつ道具でも翻訳こんにゃくは、形状は違えど現在でもかなり通用しそうな物が出てきています。
そんなひみつ道具ですが、その数2000程と言われており、
それだけの容量を保てる四次元ポケットが開発されると、様々な問題解決に繋がりそうです。
一方、高価なものは所有できず、レンタルや安物で済ませている道具も多々あるそうです。
未来の道具を使っているのに庶民的さが感じられるのは、そんな裏設定があるからなのでしょうか。
そんなドラえもんですが、漫画は1969年から、アニメは10年後の1979年から始まりました。
日本の成長期であり、まだまだアナログ全盛の時代も相まって、
未来の道具への希望感や、いつか自分が作りたいといった創造への想いを持つ事など、
子供たちに大いに影響を与えていたと思います。
翻って現在、前述のようにそれを実現させるようなレベルに達してきている技術も出てきています。
しかしながらその技術の進展について、ワクワクする気持ちが付いてきていないような気がします。
もちろん個人的には年齢を重ねた事が影響している可能性を否定しませんが、
負の側面の影響が話題になる事が多いからではないかとも考えられるのではないでしょうか。
今タケコプターに近しいと言えばドローンですが、多くの人が身近にドローンの有用性を感じる事は少ないのではないでしょうか?
それよりも戦時下利用されている、という聞き方をする事の方が多いと思います。
また昨今の気象状況を鑑みると、天候を操作する道具が早急に求められる所ですが、
これに関しては90年でどうにかなるとは思えず、仮になったとしても更なる争いの火種や環境破壊を生みそうです。
AIについても技術争いは目ざましいですが、現時点でも偽装、著作権侵害などの悪影響が問題提起されており、
更なる問題が出て来る事、それらが並行し続けていく事は容易に想定できます。
いざ便利なものが発明されると、有用に使われるよりも悪用される事の方が人々の関心を集めます。
自身の身に危険が及ぶのであれば傾聴する事は仕方ありません。
また悪用する側は、多少のリスクをとってもリターンが大きいと判断すれば躊躇しないでしょう。
人類が選ぶ未来がディストピアにならない事を願うばかりです。