方言の世界

日本での代表的な方言と言えば関西弁だと言えるでしょう。
現代日本において関西弁を聞いて、どこの方言か分からないと言う事はほぼ内容に思われます。
他にも東北、九州方言は広域的、独自性で言えば沖縄方言あたりが全国的認知度は高そうです。
交通の発達以前、多くの人々の生活はある程度の集落の範囲で完結していた事から、
ある程度の範囲で通じる言葉であれば困るようなことはありませんでした。
その様な背景を基に、日本各地で独特な言語が生まれ、今でも方言として地域に残っています。
交通網、情報網が発達した近現代には、言葉の共通化が重要課題となり、
明治後期以降、標準語教育として共通した言葉を用い、教育が行われるようになります。
ただ、これは書式によるもので、発音やイントネーションの共通化は行われていません。
共通語の文章を方言イントネーションで読むから、国語の時間は気持ち悪かった、と回想される方もいらっしゃるようです。
方言というと日本国内の事と反射的に思い込んでしまいますが、よく考えるともっとメジャーな方言があります。
各国の言葉です。
英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、韓国語etc、世界に目を向ければあちこちで全く違った言葉が飛び交っています。
類似の大きい言語もあれば、全く別物というものもあり、近しい発音で全く別の意味をするような言葉があったりもします。
現在は遍く人々に世界各国への移動や情報の連結が可能な時代であり、世界規模での共通言語が求められ、
現状使用者の多い英語が共通言語として採用されています。
因みに英語はアメリカの言葉と認識している方も多いのではないでしょうか?
ちょっと立ち止まって考えると分かりますが、表記としては「英語」、言語としてもイングリッシュですから、
アメリカでは無くイングランド、ここでは広く言いますがイギリスの言葉です。
共通言語として採用された英語ですが、ここでちょっとした問題が発生します。
英語にも方言、訛りがあるのです。
インターネットの発達により、標準とされる発音の情報が手に入れられるようになってはいますが、
それ以前から英語を使用してきた地域の人たちは、伝えた人間の出身、伝えられた地域の発音やイントネーションの歴史によって、
独自の言語文化を形成しており、地域ごとのクセを掴まないと苦労をする事もあるようです。
一方、日本で言う方言のように現地の方にとって、自分たちの言葉はアイデンティティーの一つです。
郷に入るなら従う努力を見せる方がコミュニケーションはうまく行くかもしれませんね。