地災の頻発も
雌阿寒岳の噴火警戒レベルが2に引き上げられました。
トカラ列島付近の地震群発からインドネシア火山の噴火、カムチャッカでは噴火と地震による津波と、
猛暑や大雨、熊被害のニュースがこれらを上書きしてしまっている感がありますが、
ここ数ヶ月地殻変動への不安が活発になっています。
地震や噴火などの地殻変動に関する災害は、未だ予知予測が出来ない事は基より、
解析データの蓄積すらままならない状況にあります。
これは、東日本大震災のような大きなもので数百年サイクル、
富士山の噴火についても前回以降300年を経過し、状況を推し量るものが当時のデータが記述による物しかない事、
現在の様な観測データも数十年しか保有出来ていないなど、
その全体像を把握するための期間があまりにも短すぎる事に起因します。
天候のように、常時世界中のデータが把握できるのであれば、数ヶ月先の予想技術も発達可能ですが、
数十年から数百年サイクルのものを一部地域の、かつまだ数十年の蓄積で予測出来るという方が
少し考えると不思議な考え方であると理解できると思います。
一方、これまで発生した地震、噴火についてデータを解析し、その前後にどのような事があったかを把握する事で、
危険性を周知する事は出来るようになってきました。
その最たるものが緊急地震速報です。
スマートフォンの普及で、時折あちらこちらからけたたましいアラームが鳴り響く事が起こるようになりましたが、
あれは地震が起こる直前の波動を察知できるようになった成果によるものです。
瞬時とは言え、予知が出来るようになった事、それがシステムとして一般に用いられる事が出来ているというのは、
相当に大きな進歩であるのです。
恐らくまだまだ地災の事前予知技術は確立されないでしょう。
また確立されたとて、その災害を止める事は出来ません。
行うべきは備えであり、それが分かっているか不明瞭ながらに行っておくかの差です。
9月は防災月間、今年もあちこちで天災地災が起こっています。
冬になれば雪害の発生も予想に難くないでしょう。
備えの確認、見直し、行ってみてはいかがでしょうか?
