環境エネルギー開発という環境破壊
釧路のメガソーラー事業に、登山家の野口健さんをはじめ著名人が異議を唱えるようになっています。
釧路湿原という、世界的にも重要性の高い環境遺産に近しい場所での開発事業だったことで注目される事となりましたが、
自然エネルギー事業自体が世界各国で曲がり角を迎えているようです。
太陽光による電力事業は敷地確保とメンテナンス、風力ではバードストライクとこちらもメンテナンスが問題で、
自然環境を維持するためにクリーンエネルギーを、と世界各国で推進されてきましたが、
今や環境破壊の急先鋒とも言われてしまうような始末です。
太陽光で発電を行うには、言わずもがなパネルが必要になりますが、
発電効率の点から相当量の発電をするには大量のパネル群が必要となり、
メガソーラーが日本あるいは世界各国で建設されました。
大量のパネルを設置するのですから、それだけ広大な敷地が必要となり、
必然的に人のいないエリア、自然のままの場所が選ばれる訳です。
それでもその施設が持続可能性が高ければまだ良かった。
自然環境に晒される設備にはメンテナンスが必要です。
また人目の無い地域にありますから、保安の必要もあります。
しかしながら現実にはどこの馬の骨ともわからぬ企業が、
粗悪な安物を取付けメンテナンスは放置。
配線は盗難され、使えないあるいは壊れたパネルはそのままと、
バブル末期の公共事業よろしく、負の遺産だけが取り残される状況も起こり始めています。
風力発電も、回転する羽に希少鳥類がぶつかる被害が多発しており、
設置先が洋上へ移っているようですが、果たして費用対効果としていかがなものでしょうか?
洋上でのメンテナンスなど、尚の事、困難では無いかと思いますが。
とは言え代案設備の考えがある訳では無いですが、一つ声を上げても憚られないだろう点として、
SDGsと銘打ちながら、持続可能についての部分があまりに蔑ろであった事でしょう。
結局のところ人類社会において企業は利益優先、役所は手続き優先で、
先を見て事を行う機関が成熟する事は無いのでしょう。
今年も気温、海水温の上昇が顕著でしたが、この流れは止められないのでしょうね。
